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2011年11月06日(日) 19:36発信! _________________

戦争時代のものは見ていて心が痛むのであまり見たくないんですが、これは銃や爆弾で兵士が傷ついたりする残虐なシーンはないのでギリギリ子供も見れる…かもしれない。

ストーリーは、軍人を父に持つドイツ人少年が何も知らずに強制収容所の近くに引っ越してくるところから始まります。
お姉ちゃんの方は12歳ということで、周りの軍人や教師の影響でユダヤ人差別的発言が目立ってきますが、弟は8歳。やっぱり純真と言うか、自分の価値観で物を見ているので、フェンスの向こうにいる同い年の男の子に偏見を持つことはないんですね。
大人に囲まれ、塀に囲まれた自宅で監禁されたような生活をしていた少年にとって、ただ、このユダヤ人の少年と友達になりたい!!という気持ちでいっぱいだったんでしょう。

作中では引っ越した家の中で、ユダヤ人に対して高圧的な態度や差別発言をするのは、父親とその部下の中尉ぐらいだったのですが、後から考えればその時代の軍人として「そうしなければ」という葛藤があったのかもしれません。
母親は軍人としての夫を誇りに思っていただろうに、残虐な国策に手を染めているのを知って憔悴しきってしまってました。
誰もが「こんなことに何の意味があるんだろう?」と思っているのに、誰もがそれが間違いだと言い出せずにいる。

…そんな彼らに重すぎる罰とでもいうべき最悪のラストが待ち受けています。
直接的な映像はないのですが、誰もいない更衣室、泣き叫ぶ家族。
私は、てっきり、またの引っ越しで後ろ髪ひかれつつ少年があの家を出ていく…って展開を予想していたんですが。
何もこんな悲しいラストにしなくても…と思うのですが、まぁ結局これは寓話ということなんですよね。
戦争、差別、偏見…
道徳を学ぶには良い作品ですが、暴力シーンの多い戦争映画と違う意味で、ちょっと心が痛くなってしまいました。
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